月経カップを取るとき痛い!取り出し方伝授【尿道意識でスルッと取れる】

月経カップ初心者が一番心配なのは「取れなくなるかも」ということ。確かに、引っ張って無理やり取ろうとすると痛みを伴います。

でも、きちんと月経カップと人体の原理を理解すればスルッと取れます。キーワードは尿道意識」「密閉解除」です。

今回は
月経カップの基本の取り出し方
・「痛い!」「取れない!」トラブルの対処法
・外出時に月経カップを洗う方法

をご紹介します!

月経カップの取り出し方

まず、基本の月経カップの取り出し方を説明します。

【基本】月経カップの取り出し手順

①手を清潔に洗う
②トイレに座るか、お風呂場に行く
③リラックスし、骨盤底筋を意識しながらいきむ
④下がってきたカップをつまむ
カップをグッと押し込み形をつぶすことで密閉を解除する
カップを押しつぶしたまま、スルッと取り出す

【ポイント①】取り出しやすい姿勢を探す

トイレの画像

取り出しやすい姿勢は人それぞれなのでいろいろと試してみてください。しゃがむ、片足をお風呂のふちなどに上げる、立ち上がる、トイレに座るなどがメジャーです。膣のついている向き力の入り方にもよるので、自分が取り出しやすい姿勢を見つけてみてくださいね。ちなみに私はトイレに座る姿勢が一番出し入れしやすいです。

【ポイント②】手を清潔にする

手を洗っている画像

月経カップを取り出す前に手をきちんと洗うのを忘れずに。スルッと取り出すためにはかなり奥まで指を膣内に入れる必要があるので、手を清潔にしましょう。爪も短めにしておくと膣内を傷つけにくく、カップをしっかり掴めます。

でも基本の取り出し方で取り出そうとしているのに「膣口が痛い!」「リムが引っかかって取れない!」というトラブルも発生するのが月経カップ。ちょっとしたコツが必要なんです。

【トラブル①】膣口が痛い!

月経カップを取り出す痛みに耐えている女性の画像

いきんでカップを下ろして、カップを摘んで引っ張ると…「痛い!」

リム(カップの縁)が膣口を通るときに鋭い痛みを伴うことがあります。私も最初の数回は取り出すのが苦痛でした。でも人体の原理を理解すれば痛みなくスルッと月経カップを取り出せます。

原因:月経カップ尿道に当たっている

カップが膣口に当たって痛い場合は「尿道」に当たっていることが原因として考えられます。カップを挿入するときは痛みを伴わないのですから、膣はきちんと広がるんです。そのためほとんどの場合、膣が広がりすぎて痛いわけではありません。原因はカップ尿道に当たること。

月経カップが尿道に当たっている画像

カップを入れるときは折って小さくしてから入れるけど、取り出すときはそのまま取り出そうとしていませんか?カップを折らずに取り出そうとすると、リムが尿道を圧迫し痛みを感じやすくなります。

かといってカップを入れたときのように小さく折らなくても大丈夫。「尿道を避ける形」にさえすればスルッと取れます。

対策:尿道を避けて取り出す

尿道を避けて月経カップを取り出す手順は以下の通りです。

①親指(または人差し指)を膣に入れて、カップの真ん中あたりを強く押す→カップを丸ではなく楕円型にする
②楕円になった状態で少しカップを引っ張り出し三本指でカップをつまめる位置まで下ろす
③三本指を使って月経カップをなるべく「Cフォールド」のような形にする

尿道を避けて月経カップを取り出す方法

この「Cフォールド」でカップを取り出すと、尿道を避けられるので痛みなくスルッと取り出せるはずです。

ちなみに、経血でいっぱいになったカップを押しつぶすので、中身は溢れ出ます。でもこれから捨てる血ですし、溢れ出る先はトイレなので気にせずに。指も多少汚れますが、血を見慣れている私たち女性にとっては大した汚れではない程度です。

【トラブル②】引っ張っても取れない!

カップはつまめたのに引っ張っても取れない!」というトラブルもよく発生します。リムが引っかかっている感覚がある場合は、カップの「密閉」がきちんと解除されていないことが原因と考えられます。

原因:月経カップが密閉されたまま

月経カップが引っ掛かって痛い女性の画像

膣内で開いたカップは、経血が確実に月経カップの中に溜まるように密閉される構造になっています。カップの上の方にある小さな穴は、空気を抜いて密閉状態を作るためのものです。この密閉を解除しないままカップを引っ張ってしまうと、膣に負担がかかり痛みが伴います。

対策として、カップの持ち手を引っ張るのではなくカップ本体」をつかんで密閉を解除してから引き抜くことを意識しましょう。

対策:月経カップの密閉を解除する

月経カップが密閉されたままの画像

カップの真ん中あたりを強く押すと「カポッ」や「シュー」と空気が抜ける音がします。カップを楕円形にして膣の壁から引き剥がすイメージで。そのまま指を離さず、カップを引き抜きましょう。密閉がきちんと解除されていれば、膣内で引っかからないはずです。

それでも引っかかる方は、一度密閉を解除してから手を離してしまっている可能性があります。手を離すとまた密閉状態を作ってしまいますので、カップをつぶし空気を抜いたまま引っ張り抜くことを意識しましょう。できるだけ深く膣内に指を入れカップの上部をつかむと、比較的少ない力でつかめるので試してみてください。

指が汚れることを恐れずに。やってみたら意外と汚れないですよ。

外出時に月経カップを取り出す方法は?

月経カップから経血を取り出す画像

家で取り出すときはいろんな姿勢で試せるし、何十分かかっても大丈夫。カップも洗面台やシャワーで洗えます。でも「外出時はどうするの?」という疑問を持つ方も多いはず。

基本は、トイレでスムーズに出し入れできるようになってから外出すると安心です。「尿道意識」と「密閉解除」だけ意識して取り出せば数回でマスターできます。ただ、出し入れはスムーズにできるようになっても月経カップをどう洗うか」という問題は付き纏います。

外出時に月経カップを洗う方法

外出時に月経カップを洗う方法はいくつかあります。

①個室の洗面台で洗う
②トイレットペーパーで経血を拭いてから、個室外の洗面台で洗う
③ウェットティッシュやトイレットペーパーで拭く
④個室内に水を持参して洗う

個室に洗面台があれば家と同じように洗うだけです。しかし個室に洗面台がなく、人前で月経カップを洗うことに抵抗を感じる方もいるでしょう。そんなときは経血を軽く拭き取るだけでもOK。膣は自浄作用があるので、手さえ清潔にしていればあまり神経質にならなくても大丈夫なんです。そもそもさっきまで膣に入っていたものをまた入れ直すだけですから、血がついたままでも問題ありません。

月経カップはトイレットペーバーで拭くだけでもOKという画像

ただし、カップの上部についている小さな穴の周りはきれいにしておきましょう。ここに経血が詰まってしまうと、カップが密閉状態にならず漏れの原因となってしまいます。

また、個室内に水を持参する人も多いようです。ペットボトルや水筒に水を入れていき、トイレの上で月経カップを洗います。私はダイソーシリコンカップに水を溜めて個室内でカップを洗っています。ペットボトルなどから水を流しながら洗うと不器用な私は洋服にかけてしまいそうだったので、シリコンカップに溜めた水の中でチャプチャプ月経カップを洗っています。

体の形やカップとの相性は人それぞれ

合う月経カップは人によって違うという画像

膣がついている向きや長さ、筋肉の動きなど、体の形は人それぞれです。カップの硬さやサイズとの相性もありますので取り出す痛みを「これが原因だ!」と断言することはできません。卵を産むようにスルッと出せる方も、ひどいと産婦人科に行かないと取れない方もいます。

月経カップは、自分の体を理解して扱うのがコツ。自分に合った方法が見つかるはずなので、いろんな体勢やテクニックを試してみてください。今回お伝えした「尿道意識」と「密閉解除」は忘れずに。一度マスターしてすれば、快適な月経カップライフが待っていますよ!

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