AIとの恋愛?映画『her/世界でひとつの彼女』に共感しすぎた。じっくり感想。

たまたまAmazon Primeにあった『her/世界でひとつの彼女』という映画を見たら、ネット恋愛をしている私にグサグサささりました。。!

これは記事にしないと気が済まないので、見終わってホヤホヤの状態で、解説しながら共感ポイントをまとめてみます。
会ったことがない人との恋愛を描く映画があるなんて思っていませんでした。
会ったことがないからこその特有のモヤモヤをうまく捉えているササる映画!

her/世界でひとつの彼女』のあらすじ。ネタバレあり!

セオドルという中年男性が主人公です。彼は、幼なじみキャサリンとの結婚生活がうまくいかず離婚を迫られ、孤独な生活をしていました。そんな時、新しいシステムの人工知能「OS」を購入し、システムを立ち上げます。

この人工知能は、人間と同じように感情があり、環境に応じて学ぶ力がある最先端の技術です。人格を持ったAIの女性、サマンサと仲良くなったセオドルは、恋に落ち、彼女と付き合うことになります。

しかし、やはりサマンサに肉体がないので、様々な障壁が立ちはだかります。この恋の感情は本物なの?サマンサはコンピューターでしょう。。?「ひとりとひとつ」が繰り広げる、不思議と人間味溢れる暖かな映画です。

ネット恋愛をしている人にグサグサささる!

まず、私のしているネット恋愛の詳細はこちら▼

会ったことのない人と恋愛している人にはきっとササるポイントを挙げていきます!

この感情、本物なの?

人工知能のサマンサと恋に落ちていくセオドルですが、自分の気持ちが本物なのかを疑う瞬間が出てきます。元奥さんである幼なじみのキャサリン人工知能と付き合っていることを告白すると、「あなたが本物の感情と向き合えないなんて、悲しくなるわ」と言われてしまうのです。

直接周りの人に言われるかは別としても、会ったことのない人へのこの感情は本物なのだろうか?という気持ちが出てくるのはネット恋愛あるあるのはず。

自分が作り出した概念に恋しているだけかもしれないし、どうして自分の感情が本物だと言えるのかと言われると説明が難しい。

結局は勘なんですよね。自分が本物だと思っているから本物なんです、それだけ。

実際会ってみて、ああ違ったなと思うのならそれでも良くて、今本物の感情だと自分が思っていることだけが大切なんです。

考えすぎて、自分を疑ってしまう

主人公セオドルの友達のエイミーが「私って何事も考えすぎて、しつこく自分を疑ってしまう」と言っているシーンがあります。

そう、目に見えることではないからこそ、考えが巡りに巡って考えすぎちゃうんですよね。
それで、「私の勘は信用できるの?」と疑い始めてしまいます。

今感じている感情が本物だと思うのならそれでいいと言っていても、「自分は自分のことをちゃんと理解しているのか?」という疑いも出てきます。自分を疑い始めたらキリがありません。

人生短いんだから、楽しければいいよね

でも、常に「この恋愛ってなんなの?」と考えていると、楽しいものも楽しくなくなってしまいます。
自分がその人と一緒にいたいと思う気持ちは変わらないのだから、今ある状況を楽しんでいた方が得ですよね。

エイミーの「人生は短いわ。生きてるうちに謳歌しなきゃ。」という言葉が身に染みます。

今、ネット恋愛が楽しければそれでいいんです。(※安全には気を付けましょう)
その感情が本物でも、ただ自分が本物だと思い込んでるだけでも、なんでもいい。
今ある状況を精一杯楽しんで、会ってからのことは会ってから考えればいいよね、と。

外見よりも、中身が好き

あとは、ネット恋愛あるある「外見よりも中身が好き」というのがあると思います。
ビデオ通話や写真で外見ももちろん知っていますが、中身が好きじゃないとネット恋愛なんて続きませんよね。

映画の中でも、人間同士のカップルとセオドルと人工知能のサマンサが4人でダブルデートに行くシーンがあります。そこで、人間同士のカップルは「彼ったら足フェチで私の足が一番好きなの」という話をします。でも、セオドルがサマンサのどこが好きかと聞かれると、もちろん、サマンサの中身をあげるのです。

ネット恋愛では、実際に会って触れ合えない分、コミュニーケーションが濃厚になります。
それで中身の方が好きになっていくことが多いのではないかと思うのです。

もちろん人によりますし、外見も中身も好き!というケースが多いと思います。
でも、外見だけ好きでネット恋愛は成り立たないと思うのです。

恋愛の教訓

共感ポイントがたくさんある映画ですが、やはりサマンサは人工知能ネット恋愛の相手は会ったことがないだけで、人間です。この映画には人工知能との恋を描く中で、「とある教訓」も詰まっています。

主人公セオドルは、幼なじみで元奥さんのキャサリンの悪いところを受け入れられませんでした。
いつも彼女が楽しい人でいることを求め、彼女の事情を受け入れることができなかったのです。

反対に、キャサリンと離婚した後に付き合った人工知能のサマンサは、セオドルの気分が良いようにしか行動しません。彼との会話で人間関係を学んでるプログラムですから、「悪いところ」がないのです。
そんなサマンサとの関係を楽しんでいるのはいいものの、結局サマンサは「削除」されてしまいます。
システムの閉鎖によりOSは丸ごといなくなってしまったのです。

人間は、完璧でいられません。
悪いところもあって、機嫌がよくない日だってあります。
相手との関係性を続けようとする限り、相手悪いところも受け入れられる広さを持っていることが大切ですよね。
そんな人間関係における教訓もある映画でした。

おわりに

私は、今回映画『her/世界でひとつの彼女』Amazon Primeでみました。とりあえず6ヶ月の無料体験期間中なので、ガンガンいろんな映画をみているんです。思いがけないところで共感できる映画に出会えてよかったです。

ネット恋愛は会えないからこその疑いや不安がありますが、それを乗り越えて、思いっきり楽しむこともできる恋愛形態だと思っています。

サマンサが言っていました。「最初は体がないことが嫌だったけど、今は体がないことが嬉しい。体があったらできなかったような成長ができたし、体がないからこそ限界がなくて楽しいのよ。」

自分に与えられた状況で楽しむことが一番大切ですね。