私は高校1年生の11月に留学し、その海外の高校を卒業しました。
親の転勤の都合で、妙なタイミングの転校となりました。
高校受験をやっとの思いで突破した矢先に転校したので、周りの人からは「勿体無い」と言われていました。名のある高校だったのに、そこを卒業しないなんて勿体無い、と。
でも私は留学した(最初の高校を退学した)ことを全く後悔していません。
自分で決めた留学と違って、親の転勤の都合で留学(転校)する人は、留学することに前向きだとは限らないと思います。私個人の話ではありますが、少しでも参考になると嬉しいです。
この記事では、私がなぜ留学するという決断をしたのか、気をつけたこと、留学をするメリットなどをお伝えしていきます!
私の場合:時期・手続き・親の対応
私は受験をして高校に入学してから約半年で転校しました。11月の出来事でした。
手続きとしては、まずは「1年間の休学」としました。
結局、高校が認めていた最長期間である2年間休学し、その後退学しました。そして、転校先の高校を卒業しました。
私の親は、「あなたが日本に残って高校に通い続けたいなら、その道もある」と言ってくれました。実際は私に決定権があったわけではないのかもしれませんが、私が納得して、私の決断として転校を選べるようにしてくれていたのだと思います。
そして私は留学することを選びました。
周りからは「勿体無い」と言われましたし、せっかく合格した高校だったのに、という気持ちは自分にも少なからずありました。
でも、海外に引っ越す家族と離れて日本で高校生活を送ることを選ばなかったのには理由があります。
まずは、私が留学することを選んだときに考えたメリット・デメリットを紹介します。
なぜ留学することにしたのか?
留学をするメリット・デメリット
日本の高校を退学して留学をするメリットは
・知見が広がる
・言語能力が上がる
・国際的な環境に身をおくことができる
まとめると、「人生経験をつむことができる」ことが留学をするメリットだと思います。
そして、留学をするデメリット=日本の高校にいるメリットは
・友達と離れなくてすむ
・受験で目指していた高校に通える
・日本の学校行事を楽しめる
などがあると思います。
日本の高校にいるメリットは大きいのか?
日本の高校にいるメリットって、考えようによっては大したことがないものが多いと思うのです。
日本にいるメリットは留学するメリットと比べてそんなに大きくなさそうだし、だったら人生経験を積むために留学しようかな、というのが私の考えでした。
友達と離れなくてすむ
このご時世、インターネットがありますので、日本にいる友達と離れることになっても連絡を取り合えます。永遠の別れではありません。帰国すれば会えるし、ビデオチャットもできます。
今までの友達と距離は離れるかもしれないけれど、関係は保てるのです。
「最高の友達なんだ。一緒にいたいし、楽しい今を崩したくない。」という人も、考えてみてください。
最高の友達なら、大丈夫。離れていてもきっと仲良くあれます。
その上、転校先でまた最高の友達に巡り会えるかもしれません。友達の輪を広げるだけです。今までの友達がいなくなるわけではないのです。
ちなみに私は、転校先で一生友達でいられるであろう人に出会えました。彼女との出会いは留学してよかったと思う理由の1つです。
受験で目指していた高校に通える
目指していた高校に少しも通えないまま留学するのは寂しいかもしれません。
でも、入学許可をもらっただけでも自信に繋がっていませんか?
その自信は、受験によって獲得した財産です。
その高校に入学してから得られる教育と出会いと、留学して得られる出会いや学びを比べてみると、どちらが自分のためになりそうでしょうか。
受験勉強中は、志望校に合格することが自分にとって一番いいことだと思っていたけれど、他の選択肢も出てきた。さあ、その新たな選択肢(留学)とかつての選択肢(目指していた高校)はどちらが自分のためになりそうですか?
私は、この「どちらが自分のためになるか」というものさしで留学を決めました。
ちなみに、履歴書には「〇〇高校入学」や「〇〇高校合格」と書いてしまえばいいのです。
日本の学校行事を楽しめる
日本の高校に通い続ければ、文化祭や体育祭など、日本の高校ならではの行事を楽しむことができます。確かに、それらの行事は楽しいだろうなと思います。
でも、留学も楽しいですよ。一言で「留学」といっても、そこでの生活が曖昧にしか思い描けないから、はっきりと思い描くことができる日本の生活が輝いてみえているのかもしれません。
個人の感じ方次第ではありますが、留学も負けじと楽しいと思います。
留学先でも行事はありますしね。簡単に思い描ける未来か、予測できない未来か、というだけの違い…かも?
転校時期を決めるときに考慮すべき事項:最低2年
転校時期を自分で決められるのだとしたら、留学先に2年以上滞在できるように計算して転校時期を決めることをおすすめします。
というか、日本の大学に進学することを考えているのならこれは必須事項なのかもしれません。
理由は、ほとんどの大学の帰国生入試を受けるための条件に「2年以上滞在していること」が含まれているからです。
具体的にはこのような文言です。
… 海外において外国の教育課程に基づく高等学校に最終学年を含め2 年以上継続して在籍し卒業した者および卒業見込みの者 …
出典元:帰国生入試:慶應義塾大学学部入学案内
大学によって条件が違うので、各大学のホームページなどで確認してみてください。
知り合いで、滞在期間が足りず帰国生入試を受けられない人もいました。彼らは受験科目を絞って勉強して一般入試で受験したり、AO入試などを利用していたようです。
転校時期を決められるのであれば、最低2年はいられるように計算したいところです。
高校をできるだけ休学した
できるのならば、高校を真っ先に退学するのではなく休学することをおすすめしたいです。
私は1年間の休学手続きをとってから出発し、1年後にもう1年休学期間を延長してから退学しました。
このようにした理由は、戻る場所を確保しておきたかったからです。
留学先でうまく馴染めなかったら、日本の高校に戻ればいい。そういう環境を残していました。
結局やっぱり予定通り退学したけれど、安心感はあったような気がします。
もう後はない、というよりも、戻る場所はちゃんとあるからもう少し頑張ろう、と思えるように。
おわりに:後悔しているか?
最後に、私は高校入学後半年程度で転校して後悔しているか?
いいえ、後悔していません。むしろ、留学できてよかったと思います。
留学したことによって、人間的に成長しましたし、人生観さえ変わったように思います。
もし日本の高校に通い続けていたら、今とは全く違う人になっていたかもしれません。
高校時代の楽しさでいうと、日本の高校に通い続けた方が楽しかったかもしれません。いや、そんなことないと思いますが、もしかしたら、ね。
でも、留学を経験した私の方が、日本に居続けることを選んだ私より充実した人生を送れそうです。
本当にそうなるかはわからないけど、そうするつもりです。「充実した人生を送れるように頑張ろう」なんて、留学する前は思わなかったなあ。