【飲食店の闇を見た】1週間で飲食店バイトを辞めた話

私はお好み焼き屋チェーン店でバイトをしていたことがあります。
そしてなんと1週間でそのバイトを辞めました。

辞めて良かったと思っています。たったの1週間分しか出勤しなかったのに、「飲食店の闇」が見えてしまうような店の手助けはしたくありませんでした。

1週間しか出勤していないので、全てを知っているとはとても言えませんが、私が感じた「飲食店の闇」をこの記事では紹介します。

なお、私はこの問題のバイトを始める前からずっとチェーン店のカフェで働いています。いまだにそのカフェでいわゆる「飲食店の闇」を感じたことはないので、一部のお店で起こっていることだとは理解の上で、自分の体験談として記しています。

闇の人間関係

1週間分の出勤だけで感じられた人間関係の問題がいくつかあります。自分の努力次第で変わることではないので、バイトを辞めた主な理由でした。

店長のセクハラ

まず、店長(30代の男性)がセクハラ気味でした。そしてそれは面接のときから始まっていました。

面接で履歴書を見た店長が私の大学名を知ると、「昔〇〇大学の彼女がいたから詳しいんだよね」と語り出しました。「へえ(棒読み)。何年前の話だろう。私となんの関係があるのだろう。」とは思いましたが、まあここまではセクハラではなかったのかな。

少々違和感は感じましたが、その場でもらった採用を断るほどではありませんでした。そして、面接が終わると同時に採用が決まり、制服の話になりました。

そのバイト先では、制服を自腹で購入しなくてはいけないらしいのです。「前に突然辞めちゃった子の制服が残ってると思うから持ってくるよ」とバックヤードに向かった店長。その制服を借りることができれば、自腹で購入する必要はないのでありがたい話です。

で、店長が制服一式を持ってきました。きっとその「突然辞めちゃった子」が最後のシフトで着ていた制服なのでしょう、お好み焼きの汚れがついていました。

そしで、店長その制服の匂いを嗅ぎ、
「うん、大丈夫。女の子の匂いがする。綺麗な子だったからね。」
と言いました。

ここで私は第一回目の「うわあああ何言ってるのこの人」という叫びを押し殺します。ちょっとヤバい人じゃない?と思い始めました。。

埃くさかったりしないかの確認のつもりだったのだと思います。「綺麗な子」というのも清潔な子という意味かも。でも「女の子の匂いがする」ということには、なんだか思考回路の違いを感じたのです。

そして、面接が完全に終わり、帰るときになりました。もう採用された身になっていたので、面接中に出してもらっていた麦茶を戻そうとコップを手に取ったときでした。

「あ、大丈夫。君が帰ったあとにストローなめる変態とかいないから(笑)」

はい、第二回目の「うわあああ何言ってるのこの人」です。これが店長に嫌悪感を抱くトドメとなりました。ストローを舐められるかも、なんて私は思ったこともありませんでした。そういう考えがある人にしか「あ、この子ストロー舐められるのを防止するために麦茶下げようとしてるのかな」なんてことは浮かびません。

店長にはヤバさを感じていたものの、やりたいバイトでしたし、採用されOKをしたその場で辞退出来るほどの決断力は私にはありませんでした。シフトを決めてとりあえず出勤することになります。

挨拶はなし

初出勤の日。
もちろん私は案内してくれた人だけでなく、キッチンにいた社員の方にも「おはようございます、初めまして。よろしくお願いします。」と声をかけました。

そうしたら、皆さん返してくれたのですが、驚いた顔をしたんです。普通、挨拶をしただけで驚くかなあ。新入りが来ることは知っているようでしたし、ここでも違和感を感じます。

そして、毎回私が出勤して挨拶をするたびに、ワンテンポ置いてから返してくれていました。
向こうから挨拶を受けたことはありません。

他のバイトの子がシフトに入るときも、挨拶が聞こえることはありませんでした。私に挨拶をしないというだけでなく、社員の方にも特になかったようなので、挨拶がない文化なのだと思います。

挨拶って、その場の雰囲気を決める大事なことですよね。お互いの存在を認め合って、仕事でも協力し合うための第一歩なはずなのに、それがないのは結構重大な問題だと思います。

社員同士のいじめ

指導してくれた社員の方は、丁寧に優しく教えてくれました。なんだ、別にやっていけそうかな、なんて思ったとき。

キッチンに向かって社員2人がきつい言葉をいうようになりました。

「おい、とろいんだよ。」「そんなんだからいつまでも出来ねえんだろ」「早くしろよ!」

仕事が遅い人がキッチンにいるのでしょうね。自分たちの仕事にも影響が出てきますから、フラストレーションが溜まるのは致し方ないのかもしれません。それを多少ぶつけるのも、まあ起こることなのかな、と。

でも、サポートのために、その人と一緒にキッチンに入った社員が10分くらいずっと荒い口調で本人に愚痴を言っていることに驚き、残念な気持ちになりました。言われている本人はずっと、「はい」「すみません」と繰り返していました。ちゃんと声も出ているし、一生懸命やっているように見えたので、いくらなんでも言い過ぎじゃない?と思いました。

閉店して、お客さんがはけてからは、社員同士でその人の悪口のオンパレードです。

「動物園に行った方がいいんじゃね?」「人間じゃねえよな、笑」

いくら私に優しく丁寧に教えてくれる社員でも、他の人にそんな態度をとる人を信頼できるはずがありません。日常茶飯事なことのようでしたし、「ここの人間関係から抜け出さなくては」という気持ちが強くなりました。

闇の衛生意識

SNSなどで衛生意識に欠ける動画を投稿した若者が責任を問われるというニュースを聞きますが、私もそのヤバさを体験していました。

手洗い場に石鹸がない

まず、手洗い場に石鹸がありませんでした。シフトに入る人や休憩から帰ってきた人が手を洗う場面を見たこともありませんでした。

蛇口をひねって水を出すタイプのものだったことも少し気になります。私が現在も働くカフェでは、センサー式の手洗い場になっています。蛇口に手を触れずに洗うことができるので、衛生的なのです。

一方、この某お好み焼き屋では設備からして衛生意識が感じられません。その上石鹸もなければ、「手を洗ってね」という指導さえありませんでした。

落とした包丁をそのまま使う

本当に驚きました。息を呑みました。

水に濡れ、土足で歩いているキッチンの床に落ちた包丁を洗わず、そのまま使ったのを見たときは。

包丁を落として、そのまま何事もなかったかのように使ったのです。なんだか、飲食店で食事をすることが怖くなった瞬間でした。

なんかもうとにかくショックですよね。その場面を見たときは。まさか平気で落とした包丁を使うとは思いもしませんでした。

家の床でさえ、落ちたら一度洗ってから使いますよね。せめて水すすぐだけでも。
土足で出入りする床に落として何もしないのはかなり抵抗があります。

でも、しょうがないですよね。衛生管理についての指導を全く受けませんでしたから。
一人一人に教えている時間がないのであれば、本社が冊子を作って配るとかすればいいものを、何もなかったのです。

元からズボラな性格の人なら平気でやりかねません。でも、飲食店で働くからには、働いている間だけでも衛生意識を変えてもらう教育をするべきなのです。それをしないシステムにまた不信感を抱きました。

素手で食材に触る

そう、手洗いをまともにしていない手で食材を直に触っていました。

ずっとキッチンにいるポジションの人が手袋をせずに調理をすることは理解できます。手洗いさえ最初に徹底していれば、のことですが。

でも、ホールで色々なものを触った人が手で食材を触るのはアウトだと思うのです。

トッピングをお皿に小分けにするときに素手を使ったり、ポテトサラダのゆで卵を剥くときに素手だったり。

衛生意識が皆無ですよね。
私が、カフェのバイトで培った衛生意識で慎重に作業を進めると、「ずいぶん丁寧だね」と言われました。ホールの人が食材を触らないという当たり前のことをやっただけだと思ったのですが、ね。

おわりに:バイトを辞めたければ辞めるべき

私ははじめ、1週間でバイトを辞めることに抵抗を感じていました。無責任に感じたのです。

でも、インターネットで飲食店をすぐに辞めた人のブログを読んで決心がつきました。私だけが感じたわけではなくて、本当にある「闇」なんだと思うことができたからです。

私のように、業界の裏を見てバイトを辞めたいと思っている人はすぐに辞めて良いと思います。
無責任なのは闇を野放しにしているお店側ではないでしょうか。辞めるとスッキリしますよ〜〜