「ポーランドの日常生活の支出と、暗い冬」出たっきり邦人@ポーランド第4回

このエッセイは3人の子供を連れてポーランドに住んでいた母が、2008年2月に書いたものです。

「出たっきり邦人・欧州編」というメルマガで配信していた内容を、一部編集して紹介しています。

ポーランドワルシャワ発〓

ポーランド便り 第4回 「冬」

まだまだ続いております。暗い冬。

このたび初のヨーロッパの冬。おびえていたほど気温は低くないので、寒さは大丈夫ですが、期待通りに『暗くて長い』。冬至もとっくに過ぎ、以前に比べると少々日が長くなりましたが、今回の冬はとにかくどんよりと曇っている日が多く、なんだかすっきりとしないのよね。

最後に太陽を見たのはいつだっただろう?

去年11月1日にお墓参りに行ったときに聞いた、「このどんよりとした天気を見ると、ついに冬がはじまるな、っていう気がするのよね」というポーランド在住歴の長い人の言葉が今になって胸に染み入ります。

今年の11月1日には、多分私も長い冬を憂えんでため息をつくことでしょう。

だって、本当に長い。年末に日本の一時帰国したときは、日本の冬のすばらしさを感じました。
だって、太陽がある!フィリピンのときも、ナイロビのときも、寒い日本の冬に帰る勇気が出なくて、いつも夏に帰っていたけれど、これからは予定変更。暑くなりすぎた夏はもうやめて、天気のいい冬に帰ろ。ヨーロッパ人がアフリカを絶賛するのがよく分かる。
ナイロビなんて、本当に気候は世界一。住んでいるときから気候の良さにはいつも感動をしていたけれど、今から思うと夢のような国にさえみえてくるわ。

さてさて、ナイロビですがこれはヨーロッパ編なので一言だけ。
年末の大統領選以来、部族対立による死者がかなりでていて、まだ続いておりますが、とりあえずナイロビに残っている友人達は物資に困ることもなく、争いに巻き込まれることもなくすごしているようです。

ただ、精神的なストレスはかなりなものだと思います。

部族対立で死者がでる。このことは先進国諸国の支援でどうなることでもありません。彼らが彼ら自身で自分達の愚かさを認識できるように成長しないと、解決にはなりません。まだまだ時間がかかりそうですね。

前置きが長くなりましたが、今回の本題へ。日常生活のものの値段をご報告いたします。

題名に書いたように今は1PLN=45円で計算してね。。3年前はおよそ30円だったようですから、通貨価値が50%も上がってしまいました。それでもまだユーロ圏よりは、物価は高くないです。

交通機関は、ワルシャワ市内はバス、トラム、地下鉄がZTMという会社(民営か公営かはわかりません)が一括してみています。チケットも共通でよし。
一回券は2.4PLN、24時間券7.2PLN、30日券66PLNです。
これが、私が一番お得感を感じているところ。しかも、交通網がしっかりして、バスの本数も多いので、公共交通機関でほとんどのところにいけるので便利です。
父が遊びに来たときも3日券を使い、ふらふらと散歩に出かけておりました。旅行者にもお勧めです。

タクシーも高くないので、迷ったときにはタクシーに乗ってホテルの住所を渡せば何とか帰ってこれるはず。初乗り6PLNで、その後1km約2PLNごと。

輸入物は高くなるので、ドイツ製のなべで欲しいのがあっても高くて手が出ません。
ドイツ人も、本国で買ってくるといっているくらいですから、やっぱり高いのでしょう。
今探しているのが、いわゆる中華なべ型のフライパン。安くても100PLN。
本当に欲しいのになると150PLNします。いつも1500円くらいのを買って、適当に買い換えていたのだけれど、1万円もする中華なべだとそう簡単には捨てられないな、と思って、まだ決心がつきません。ナイロビでもイタリアからの輸入品で2500円くらいで買えたのにな。

卵はひとつ0・5PLN。バター500g8PLN。ヨーグルト500gダノンイチゴ味2PLN。鶏肉kgあたり20PLNくらい。豚肉kgあたり25-35PLN。牛肉kgあたり25-50PLN。サーモン(もちろん生では食べられません)kgあたり35PLN。ハリボーグミ6PLN。ロングライフ牛乳1L2-3PLN。ハム、ソーセージkgあたり、20PLN-50PLN。ざっくりいって、こんな感じです。

シャンプーやリンスは詰め替え用のものはなく、しかも大きい容器のものはなく、大体300ml入りくらいのものしか売っていません。家族5人分だとゴミが気になってしまいますが、売ってないのですからどうしようもありません。

ゴミといえば、ゴミの収集も週に1回15PLNで来てもらっています。

※こちらの記事は2008年の情報です。